今時の魔道士 - 第四章 逃亡者


佐倉達は、現在車で国道を走っている。
車内で、佐倉は加賀から魔法について色々と聞いた。
正確には加賀が勝手に話して、佐倉が聞き流していた。
「…つまり、精霊は自分では大丈夫だけど、他人には高エネルギーの塊だからな。…聞いてるか?」
「ああ、聞いてるよ。」
佐倉は窓の外を眺めつつ、上の空で答えた。
今、佐倉は行き先である魔法庁がどんな所か想像していた。
「そうか、で、それと、気付いているかもしれないけど魔法には種類があるんだ。それぞれ相性が…」
「加賀、ノンストップで話している所悪いけど、少し黙っていてくれないか。」
さらに話し続ける加賀に、秋山が待ったをかけた。
運転席には秋山がいて、その真後ろの席に加賀がいる。運転に集中したい秋山にとって、その騒がしさは迷惑だった。
さらに集中を乱す因子がもう一人。
「確かにうるさいね。それと、捕虜には隣に女性を置くくらい配慮して欲しいね。」
忘れた人もいるかもしれないが、元事務所で捕らえた捕虜である。
捕虜が隣にいる秋山は、妙な動きをしないか気になってしまう。
今加賀が後頭部を強打したので、その点はしばらく気にしなくてよくなったが。
「ああ分かった分かった、そろそろ終わらせるよ。で、相性だったな。…聞いてるか?」
加賀は先ほどの制止を気にせず続けた。そろそろ終わる様子は感じられない。
当の佐倉は雲の流れを眺めていた。
「聞いてるか?」
佐倉の返事がなかったので、加賀はもう一度聞いた。
佐倉はビルの流れを眺めていた。
「聞いてないな?」
佐倉の返事がなかったので、加賀は念のために聞いた。
佐倉は車の流れを眺めていた。
反応がないことを確認して、加賀は軽く小突いた。
佐倉はガラスに頭をぶつけ、車内に鈍い音が響いた。
「てえ…何すんだよ!」
「そこまで強くしたつもりはないけど…すまん。」
加賀は急に不安そうな声で謝った。あまりの急さに、文句を言った事が悪いことのように感じられる。
佐倉は左手で頭を押さえつつ、右手を振って心配ないことを示した。
「僕の車なんだから、傷付けないでくれよ。」「代わりにお前が傷つくか?」
秋山の文句に、加賀が間髪入れず返した。
「で、佐倉、何見てたんだ?」
「あ、いや、自分の事、思いだそうとしてさ…さっきまで魔法だの何だので気にする間もなかったからさ。」
魔法庁のことは、全く想像がつかないし、行けば分かることだ、と考えるのをやめていた。
一方加賀は、その一言で記憶喪失の事を思い出した。
だが、忘れていたと気付かれてはいけないと思い、覚えていた風を装った。
「で、何か思い出せたか?」
「いや、何も。」
「そうか…」
「ところでさ、魔法についてだけど。」
佐倉は急に話題を変えた。
あまりに急な転換に、加賀は佐倉が自分の記憶をちゃんと心配しているか気になったが、自分も忘れていたので聞くのはやめた。
「魔法っつーくらいだから、空を飛んだり消えたりとかないのか?」
「ない。」
佐倉の質問に、加賀は即座に答えた。
「加賀、そんな真っ向から否定しなくていいんじゃないか?」「その意見も否定な。」
「何か、夢がないよな。」
「ま、現実なんてそんなもんだろ。」
「加賀、夢を見てもいいと思うけど。」「秋山、お前は前を見ろ。信号青だぞ。」
その後も佐倉は魔法の夢と現実の違いを問答した。
問答で集中を乱されている秋山だが、先ほどの静止が無駄だったので諦めているらしく、特に静止はしない。
数分後、そういった雑談もやや静まり、車内は排気音が響くようになった。
外の景色は、広い国道から、二車線あるかないか程度の小路地に変わっている。
しばらく外を眺めていた佐倉が、退屈そうに秋山に話しかけた。
「なあ、あとどれくらいかかるんだ?」
秋山は無言で運転を続けた。
「確かに、こんなに遠くはないはず…」
加賀も疑問を感じていたらしい。
秋山は無視して運転を続けた。
目の前の信号が赤に変わろうとしていた。秋山はアクセルを踏み続けた。
よく見ると、秋山の額にはうっすらと脂汗がにじんでいる。
「秋山、いったん止まれ。」
秋山は加賀の強い口調に押されたのか、無言で適当な路肩に車を止めた。
「はっきり迷ったって言えよ。」
「い、いや、迷ってはいない、今地図上でどこなのかは見失ったかもしれないけど…」
「それを迷ったって言うんだ。地図貸してみな。」
加賀は身を乗り出し、秋山が広げていた地図を奪った。
佐倉も横から地図をのぞいてみた。
この辺の地図なのかもしれないが、佐倉には分からなかった。ただ、一点、油性ペンで書かれたような赤い点が気になった。
地図を見ても仕方ないので、佐倉は今度は周囲を見回した。背の低いビルと工場らしき建物が並ぶ、人通りの少ない路地である。
よく見ると、何となく、煙突や校舎っぽい建物など周囲の環境が地図の赤い点の辺りの環境に近い気がする。
佐倉は思い切ってなかなか進まない大人二人に言ってみる事にした。
「なあ、今ってこの点の辺りなんじゃないか?」
「まさか、そんな都合のいい話……え?」
外を見た加賀が、止まった。一箇所を見つめているようだ。
「ん?どうしたんだ?……言っただろう?僕は迷ってはいないって。」
秋山も外を見て、急に強気になった。
「とりあえずお前はカーナビ買え。んで路頭に迷っとけ。」
「何?どうした?」
二人の意外な反応に、佐倉は戸惑った。
「ああ、この印が魔法庁の場所なんだ。で、魔法庁はあの建物。」
佐倉の問いに、加賀は指差して答えた。
だが、その方向は小さなビルと何かの工場らしき建物ばかりで、魔法庁と言えそうな立派な建物は見当たらない。
二人が車から降りるので、佐倉も一応降りた。念のためもう一度見回したが、やはりそれらしい建物はない。
加賀は秋山と協力して捕虜を車から引っぱり出し、あるビルに向かった。七階建ての、普通のビルである。
佐倉も半信半疑で付いていった。
ビルに入ってエレベーターに乗ると、壁に各階の案内があった。佐倉は、その中の「間方法律事務所」という表示が気になった。
「まほうほうりつじむしょ、とか読む…わけないよな。」
「普通、まかたって読むと思うけどな…と、ついたぞ。」
エレベーターの扉が開き、目の前にその「間方法律事務所」が現れた。
「え、もしかしてここ?」
佐倉は少し拍子抜けした。あまりにも名前が直接的なので、逆に違うような気がしていた。
それに、あまりにも普通の事務所で、魔法庁には見えない。
そんな事を考えている間に、加賀達は事務所に入っていった。佐倉もそれに従った。
受付に着くと、加賀が何かのカードを提示した。
「緊急の要件で、総帥にお会いしたいのですが。」
受付嬢はカードを受け取ると、何かを始めた。どうやら調べているらしい。
「あのカード、魔法が込められてたり…」
「しない、残念ながら。あれはただのブラックライト。」
佐倉の魔法に対する期待は、またも打ち砕かれた。
「それより、ここは一般人も来るんだ、魔法の話は控えろよ。今はいないみたいだが。」
加賀はさらに注意を加えた。
その時、受付嬢が戻ってきた。
「確認が取れました。加賀様、奥の部屋へどうぞ。」
そう言うと、受付嬢はカウンターの端を上げ、奥へと通れるようにした。
奥に入ると、少し長い廊下があった。左側の壁の手前と奥に、それぞれ扉がある。装飾が何もないのが事務的な印象を与え、また、来客などいないことを感じさせる。
四人は奥の扉に向かい、ノックして入室の許しを得ると、それぞれ入っていった。
その部屋は執務室らしい。紙の山や手紙の山、分厚い本などが机上に積まれていた。ここも飾りはなく、実用性だけで構成されている。
部屋の奥に誰かがいた。多分、総帥だろう。
総帥と言うからには年配のいかめしい老人だと思っていた佐倉だが、実際に会うと、二十代後半くらいに見えた。スーツ姿であるが、やり手のビジネスマンより、猛将、という言葉の方がしっくり来る感じだ。
実際は総帥ではなく補佐か何かかもしれないが、とりあえず総帥だという事にしておく。
加賀と秋山を見ると、緊張している。上司であるのは間違いなさそうだ。佐倉も、何となく威圧感を感じている。
「加賀君ですね。簡単な報告は受けてますので、詳細をお願いします。」
声や動作は、見た目と違って穏やかだった。
「秋山、連絡したのお前だろ。俺は報告でどう話したか知らないから、説明頼む。」
「仕方ないな…都内を車で走っていた所、この少女が魔法を暴発させて気絶していたのを我々が発見し、保護しました。その際、この少女を奪い取らんとする者がいたので、捕獲しました。」
その言葉を聞いて、佐倉は違和感を覚えた。
「え、『この少女』って誰だ?」
これには、いつも通り加賀が答えた。
「あー、あの時は面倒だから言わなかったけど、お前、男じゃないから。」
「どういうことだ?」
「いや、こっちが聞きたいくらいなんだが…とにかく、お前を男と思える要素は何もないな。」
「そ、そうなのか?…確かに少し違和感はあったけど…」
「お二人とも、そういった話は後にしてくださいませんか。」
二人の会話を、総帥が制止した。確かに総帥にとっては何の価値もない。
佐倉は、この会話によって緊張は解けたが、信じがたい事態に整理が付けられずにいた。
「では、詳細な説明をお願いします。先ほどの内容では処置が決められませんので。」
総帥は、詳細な、の部分にやや力を入れた。確かに、あれでは状況をほとんど把握できないだろう。しかも、実は事前報告と内容はあまり違わない。
秋山は加賀の方に助けを求めるような視線を送ったが、加賀は一瞬視線を避けるような素振りを見せただけで、他の反応を見せなかった。
普段、報告は加賀の役目だ。しかし、今回は事が複雑であるため、面倒がって秋山に押しつけているようだ。
秋山はその場の流れで報告をしてしまった事を後悔した。もしかしたら、加賀はこれを見越して報告をさせたのかとすら思えた。
「えーと、つまり、かくかくしかじかでして…」
「かくかくしかじかとは何ですか、ちゃんと言ってください。」
「え、漫画の省略技法が…そうか、これは小説か。」
秋山は慣れない報告に完全に困惑している。
加賀はまだ壁の方を向いていた。
「えーと、つまり、まず…」
その時、室内に警報音が響いた。
響いたといっても、周囲に聞こえないように音量は小さめだが、この静かな環境では十分な音量を持つ。
それと同時に、職員らしき男が室内に駆け込んだ。走って来たらしく、少し呼吸が荒い。
「総帥、敵襲です!」
その言葉に、加賀と秋山は男を押しのけて外へ走った。佐倉は先ほどの混乱と慣れない事態から付いて行きはしなかった。
「そうですか、現状は?」
総帥は席を立ちながら聞いた。口調はあくまでも穏やかである。
「敵は数十名、現在カウンター付近にて戦っております。敵の多くは魔道士であるようで、やや劣勢です。」
「そうですか、ではすぐ向かいましょう。」
総帥も外に向かった。今度は佐倉も付いて行った。
戦場はカウンターの入口近辺の狭い範囲。見える範囲で敵は20人ほど。魔法庁側、つまり味方もほぼ同数だが、数人が壁際で休んでいる。負傷しているらしい。
味方は服装はスーツで動きにくそうだが、モップなどで武装している。対する敵は、動きやすさは勝るようだが、誰も武器を持っていない。魔法が飛んでいるが、味方の魔道士がほとんど相殺している。
武器も負傷した人数の分の差を埋められないのか、見ている間にも一人こちらに逃げ戻って来た。
加賀と秋山を探すと、二人とも敵陣の中央にいる。四方から敵がせまっているが、苦戦しているようには見えない。
二人とも、ただのサラリーマンにしか見えない。しかもスーツを着ている分動きにくそうだ。
だが、人数が近くても負傷者が出る他の人々と違い、二人で互角以上の戦いをしているようだ。
「総員、フォーメーションE!」
佐倉がそこまで観察し終わったのとほぼ同時に、総帥も状況把握が終わったのか指揮を始めた。
それまで乱戦気味だった戦場が、にわかに動き出し、味方が一列の陣を組んだ。
その列の少し後ろで、何人かが炎を飛ばしたりしている。
周りが必死に戦っている様子を見ていると、佐倉も戦わなければならないような気がした。
しかし、佐倉は武術を知らない。忘れているだけで戦えば思い出すかもしれないが、危なすぎる。
まだ精霊のコントロールと電撃を出すしかできないが、電撃で援護くらいは出来るだろう。
それに、イメージで操ると聞いた。扱い方が分かれば、あとは慣れるだけだ。
そこまで考えた佐倉は、早速、電気を出して攻撃しようとした。
初めは、威力を押さえ気味にして放った。
放たれた電撃は、乾いた破裂音とともに足元の床に消えた。突然の音に、何人かが佐倉の方を見た。
二撃目、今度は上の方を狙った。
電撃は少し上に向かった後、またも足元に消えた。
三撃目、今度は勢いを付けようと力を込めた。
「すみませんが、攻撃を止めてくれませんか?」
見かねた総帥が、佐倉の肩に手を置いて言った。
佐倉は納得しかねたが、戦場を何度も渡ったであろう総帥の言うことなら正しいと思い、三撃目は取りやめた。
改めて戦況を見ると、優勢に転じたようだ。
加賀達の活躍により敵は次々と室内から去り、また他の職員も陣を組んだおかげか地道に敵を倒していった。
この調子なら、数分かからず撃退できるだろう。
「てめぇらぁ!戦い方がなってねぇぞぉ!」
突然、敵の後方から怒声が響いた。数人、驚いたようにそちらを見た。
「どけぇ!俺様が直々に相手してやらぁ!」
そう叫びながら、何者かが敵の後方からやってきた。
佐倉の位置からははっきり見えないが、ぱっと見で武道家という印象を受けた。でなくてもかなり鍛えている。
先ほど叫んだ内容や様子からして、敵部隊の隊長らしい。
怒声から数十秒、秋山がよろめきながら来た。見た目でわかるほどひどいダメージで、すぐに壁際に倒れこんだ。
すぐに前線に到達した敵隊長は、職員の列を簡単に突破し、魔法を飛ばしていた人達も蹴散らそうとしていた。
「魔道士、遠隔攻撃を中断!敵の遠隔攻撃に注意せよ!」
総帥の指示で、魔法を使っていた全員が精霊を戻し始めた。しかし、戻すのに少し時間がかかり、体勢を整えるのは厳しい。
その間を埋めるように、敵隊長の背後を襲おうとする人がいた。
隊長はそれに気付き、振り向いてその者の一撃を受け止めた。
よく見ると、それは加賀だった。
「秋山、寝てんじゃねえぞ!」
加賀は叫びながら敵隊長と戦った。
その間、他の職員は周囲の敵と戦うよう、総帥が指示した。
だが、序盤の乱戦では強かった加賀も、単独だからか隊長に押されている。
よく見ると、加賀はまばたきしながら戦っている。それでは戦いづらいだろう。
「つっ…僕が寝たら…負け、だろう?」
秋山がようやく起き上がった。
だが、援護に回ろうとはせず、その場に立っていた。
「お、おい、秋山、援護に…」
「彼らには彼らの考えがあるのでしょう。」
佐倉は質問しようとしたが、総帥がさえぎった。
その辺りのことは佐倉には分からない。だが、どう見ても加賀は劣勢だ。本当に考えがあるのだろうか。
次第に、加賀がよろめいてきた。
戦力がなくとも飛び込んで助けるべきだろうか。
あるいは、武術の記憶を思い出したりできるだろうか。
しかし、逆に足手まといになったりしないだろうか。
佐倉は考えた。
そして、飛び込む方に決心がつきかけた頃。
「仕方ない、サマークライム!」
加賀は精霊を出した。その周囲の空間が歪み、その歪みは広がっていった。
「熱で戦力を奪う気かぁ!甘い、甘すぎるぞぉ!」
敵の攻撃は一層激しくなった。一気に片を付けるつもりだ。
と、突然秋山が走り出した。
「その言葉、貴様に返すぜ。そう貴様の敗北は決定的なぜなら…!」
加賀の叫びとともに、秋山は速度を上げた。
敵の背後まで到達した秋山は、加賀の叫ぶ中、飛び上がった。
「おらあぁ!」
気合とともに秋山は飛び蹴りを放った。
叫び声にようやく後ろを振り返ろうとした敵隊長の背に、その一撃はもろに入った。
さらに精霊を手に戻した加賀が、止めの一撃を与えた。
敵隊長は倒れ、起き上がらなかった。
改めて周囲を見ると、他の敵も職員がほぼ倒し終えていた。
ようやく、戦闘が終わったのだ。
「全く、いつもながら無茶な作戦だ。」
秋山が疲れた感じで加賀に話しかけた。
確かに、佐倉には理解出来ない作戦だ。結果勝てたからいいが。
「そうか?敵の注意を逸らして奇襲、いい作戦じゃないか。合言葉も自然だし。」
「そんなの用意しなくても普通に戦えるだろう。」
確かに何が合言葉だったかわからないが、必要ない気がする。
隊長以外には圧勝だったわけだし、隊長戦だって一人で当たったのが問題だろう。
大体、なぜまばたきをしていたのか。
「ところで君、やけにまばたきをしてたじゃないか。なぜだ?」
さっきから佐倉が疑問に思ったことを秋山が質問してくれている。
意外と気が合うのかもしれない。
「気付かなかったのか?あいつ、目に風を送って目潰ししてくるんだ。」
「ああ、それは僕も受けた。確かに危険だ。だからってまばたきで軽減って、現実的な策じゃないと思うが…」
長年相手してきたであろう秋山も、あきれた声を出した。
慣れない佐倉はただ呆然としている。
「雑談は終わりましたか?逃げますよ。」
その場に総帥が割り込んだ。
ふと周りを見ると、数人は片付けをしているが、他は外に出て行っている。
しかしなぜ逃げるのだろう。敵は全滅したのに。佐倉は聞いてみた。
「え、逃げるんですか?」
「そろそろ警察が来ますからね。私は警察が嫌いなので。それに関わっている時間もありません。」
警察から逃げるって。
この人も無茶苦茶な理論を出してきた。
魔法庁の人ってみんなこんな感じなのだろうか。
こんな人達に世話してもらうと考えると、佐倉は少し暗くなった。
「では、俺達は会社に行きますんで…」
「あ、君達はこの少女の保護者として今日の戦いに参加してもらいます。」
「え、総帥、今日は休戦…」
「何言ってるんですか。君達が見つけたんでしょう。それとも職場に連れて行きますか?」
「…分かりました。」
加賀は佐倉を拾った事を後悔し始めた。
それぞれの不安を抱えながら、三人は階下に向かった。


あとがき
第四章書いてて思いました。戦闘シーン、もう少しマシにならないか?
これから戦闘シーン増えるだろうに、このままじゃちょっとなぁ…
何か、やけに長文になってしまいましたし…
次回は戦闘控えめにお送りいたします。展開上仕方なく。


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